EDの医学的な定義と診断基準
日本泌尿器科学会のガイドラインでは、EDは「満足な性行為を行うのに十分な勃起を得るか、または維持できない状態が3ヶ月以上持続する場合」と定義されています。
診断プロセス:何を調べるのか
1. 問診(病歴聴取)
ED診断の最も重要なステップです。医師は以下を確認します:
- 症状の持続期間・発症状況
- 朝立ち(夜間陰茎勃起)の有無・頻度
- 特定の状況(パートナーがいるときのみ困難か、など)
- 性欲の程度
- 既往歴(糖尿病・高血圧・心疾患・前立腺疾患)
- 服用中の薬
- 生活習慣(喫煙・飲酒・運動・睡眠)
- 心理的要因(ストレス・うつ・パートナーとの関係)
2. 国際勃起機能スコア(IIEF-5)
EDの重症度を客観的に評価する標準的な質問票です。5つの質問に5段階で回答し、合計スコアで重症度を判定します。
- 22〜25点:正常
- 17〜21点:軽度ED
- 12〜16点:軽度〜中等度ED
- 8〜11点:中等度ED
- 5〜7点:重度ED
3. 身体診察
- 陰茎・陰嚢の視診・触診(形態異常の確認)
- 血圧・脈拍測定
- 肥満度(BMI)評価
- 男性化徴候の確認(テストステロン低下の徴候)
4. 血液検査
- テストステロン値:男性ホルモン低下の確認
- 血糖値・HbA1c:糖尿病の有無
- 脂質検査:動脈硬化リスク評価
- 血圧:高血圧の確認
- PSA(前立腺特異抗原):前立腺疾患の除外(特に40代以上)
5. 専門的な検査(必要に応じて)
- 夜間陰茎勃起検査(NPT):睡眠中の勃起を計測し、器質性・心因性の鑑別に利用
- 陰茎動脈血流検査(カラードプラ超音波):血管性EDの診断
- 神経学的検査:神経性EDの診断
心因性EDと器質性EDの鑑別
| 特徴 | 心因性ED | 器質性ED |
|---|---|---|
| 朝立ち | あり(正常) | 減少・消失 |
| 発症 | 急性(突然) | 緩慢(徐々に) |
| 状況依存 | あり(特定の状況のみ困難) | なし(常に困難) |
| 自慰では可能 | 多い | 困難なことも |
| 年齢層 | 若年層に多い | 中高年に多い |
オンライン診療でのED診断
オンライン診療では、問診とIIEF-5スコアによる評価が主体です。血液検査・身体診察は実施できないため、重症例や基礎疾患がある場合は対面診療が推奨されます。軽度〜中等度のEDで基礎疾患がない場合は、オンライン診療クリニックでの初診も選択肢です。
※この記事は医療アドバイスではありません。症状がある場合は必ず医師にご相談ください。

